このページでは小数の割り算について説明します。
例えば、「0.27÷0.3」を計算してみます。0.3人で分けるというのは意味がわからないので、整数で割る計算にしてしまってから、計算します。
具体的には、まず、0.27÷0.3は分数で表すと0.27/0.3となります。2-1.分数とは?で説明したように、分子と分母に同じ数字をかけても変わらないので、分子と分母に10をかけると、2.7/3になります。つまり、0.27÷0.3=2.7÷3ということです。2.7を「0.1」が27個と考えて、3人で分けると1人9個ずつ「0.1」をもらえることになります。つまり、答えは0.9です。
また、小数によって1より小さい数もあつかえるようになったので、余りとして余らせずに、分けてしまいます。
小数の割り算にも筆算があります。ここから、小数の割り算の筆算の書きかたを説明します。「0.35÷0.2」を計算してみます。筆算で計算する前に、整数で割る計算にしてしまいましょう。0.35÷0.2=3.5÷2です。
まずは、下のように書きます。点線や矢印や「〜の位」は書かなくても大丈夫です。
次に、3.5の「1」3個を2人で分けましょう。1人1個ずつもらうと余りが一番少なくなって、「1」が1個余ります。このことを筆算でどのように書くかを説明します。1人1個ずつもらったので、下の赤の数字のように一番上の線の上に1と書きます。また、人にもらわれた「1」の数は「2×1」で2個です。このことを下の緑の数字のように3の下に2と書きます。また、余った「1」の数は、3個から人にもらわれた数2個を引いた1個になります。このことを下の青の数字のように一番下の線の下に1と書きます。
次に、「0.1」を分けましょう。ここで、注意しなければならないのが「1」が1個余っているということです。「1」が1個あるということは「0.1」が10個あるということです。3.5にもともと「0.1」が5個あるので、「0.1」15個を2人で分けることになります。筆算では、下のように1の隣に十分の一の位の数字(今回なら5)をそのまま書くだけで大丈夫です。
「0.1」15個を2人で分けるとき、1人7個ずつもらうと余りが一番少なくなって、「0.1」が1個余ります。このことを筆算でどのように書くかを説明します。1人7個ずつもらったので、下の赤の数字のように一番上の線の上に7と書きます。また、人にもらわれた「0.1」の数は「2×7」で14個です。このことを下の緑の数字のように15の下に14と書きます。また、余った「0.1」の数は、15個から人にもらわれた数14個を引いた1個になります。このことを下の青の数字のように一番下の線の下に1と書きます。
特に指定がなければ、小数の割り算では余りが出なくなるまで分けるので、「0.01」を分けましょう。3.5にはもともとないですが、「0.1」が1個余っていたので、「0.01」が10個あります。筆算では、下のように1の隣に百分の一の位の数字(今回はなかったので0)をそのまま書くだけで大丈夫です。
「0.01」10個を2人で分けるとき、1人5個ずつもらうと余りません。このことを筆算でどのように書くかを説明します。1人5個ずつもらったので、下の赤の数字のように一番上の線の上に5と書きます。また、人にもらわれた「0.01」の数は「2×5」で10個です。このことを下の緑の数字のように10の下に10と書きます。また、余った「0.01」の数は、10個から人にもらわれた数10個を引いた0個になります。このことを下の青の数字のように一番下の線の下に0と書きます。
余りがないので、これで計算は終わりです。つまり、「1」を1個、「0.1」を7個、「0.01」を5個ずつもらえば、平等に分けられることになります。なので、「0.35÷0.2」の答えは1.75ということになります。