このページでは円の面積について説明します。
円とは、下の図のような図形のことです。緑の○で囲まれた部分を中心といいます。紫の線で描かれている部分を円周といいます。中心から円周までの長さはどこでも同じで半径といいます。下の図では赤色の線で描かれています。円周から中心をはさんだ反対の円周までの長さは半径の2倍になっていて、直径といいます。下の図では青色の線で画かれています。
×(直径)をすると、円周の長さになる数を円周率とよんでいるので、円周の長さは、(円周率)×(直径)です。
円の面積は(半径の長さ)×(半径の長さ)×(円周率)になります。なぜ円の面積が(半径の長さ)×(半径の長さ)×(円周率)になるかを説明します。(ちょっと難しいです。学校では公式だけ教えているのではないかと思います。とりあえず、公式を使って求められるようになるだけでもよいと思います。)下の図は、上の図の円を細かく分けた図です。図がごちゃごちゃするので描いていないですが、もっと細かく分けたと考えてください。
細かく分けたものの1つを拡大した図が下の図です。円周と半径が交わる点2つを結ぶ線を引き、三角形を作ります。この三角形の面積は細かく分けたものの1つの面積と同じだと考えます。(ぴったり同じではないですが、細かく分けたときは同じと考えてよいでしょう。)これからやることは、細かく分けたものの1つの面積を求める代わりに三角形の面積を求めます。このとき、赤三角形を直角三角形だと思って面積を計算します。
まず、赤三角形は直角三角形だと思っていいことを説明します。この三角形は、2つの辺が半径になっていて、長さが同じなので、二等辺三角形です。なので、下の図のように、角の角度は90度だと考えます。(ぴったり90度ではないですが、細かく分けたときはほぼ90度と考えてよいでしょう。)
では、面積を求めます。底辺の長さは半径と同じです。円周と半径が交わる点2つを結ぶ線の長さが高さになっています。この線の長さは黒線の長さと同じだと考えます。(ぴったり同じではないですが、細かく分けたときは同じと考えてよいでしょう。)なので、三角形の面積は(底辺の長さ)×(高さ)÷2=(半径の長さ)×(黒線の長さ)÷2です。かけ算を入れ替えて(黒線の長さ)×(半径の長さ)÷2としておきます。
円の面積は、細かく分けたものの面積をすべて足した面積になります。つまり、(黒線の長さ)×(半径の長さ)÷2+(黒線の長さ)×(半径の長さ)÷2+・・・+(黒線の長さ)×(半径の長さ)÷2={(黒線の長さ)×(半径の長さ)+(黒線の長さ)×(半径の長さ)+・・・+(黒線の長さ)×(半径の長さ)}÷2={(黒線の長さ)+(黒線の長さ)+・・・+(黒線の長さ)}×(半径の長さ)÷2となります。
{(黒線の長さ)+(黒線の長さ)+・・・+(黒線の長さ)}は細かく分けたものの黒線部分をすべてつなげたときの長さを表していて、まさに円周の長さになります。なので、{(黒線の長さ)+(黒線の長さ)+・・・+(黒線の長さ)}×(半径の長さ)÷2=(円周の長さ)×(半径の長さ)÷2=(円周率)×(直径の長さ)×(半径の長さ)÷2になります。
(直径の長さ)=(半径の長さ)×2なので、(円周率)×(直径の長さ)×(半径の長さ)÷2=(円周率)×(半径の長さ)×2×(半径の長さ)÷2になります。かけ算の順序を入れ替えて、(円周率)×(半径の長さ)×2×(半径の長さ)÷2=(円周率)×(半径の長さ)×(半径の長さ)×2÷2=(円周率)×(半径の長さ)×(半径の長さ)になります。
かけ算の順序を入れ替えられるので、結局、円の面積は(半径の長さ)×(半径の長さ)×(円周率)と表すことができます。